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LDは、当初からSSCCとJSCCとで評価計算を行って来たが、第6回サーベイよりJSCC法の値のみの計算である。第16回サーベイ(クローズサーベイ)では、JSCC対応法を採用している約78%の施設が許容内に納まっている。第31回サーベイの時点では酵素項目は多くの施設がJSCC法に準じた値を採用しており施設間差、目標値との一致率もかなり良くなっている。熊本県においてはJSCC対応法の浸透が出来つつあるものと考える。施設間差が大きかったALP・GGTの偏りも第21回サーベイでは95.1%、97.7%であり、第31回サーベイではそれぞれ93.2%、100%であった。CHE・AMYは、JSCC勧告法が提示されているが標準液の課題が残っており現在は評価対象外の参考値として目標値を設定している。ALTに関しては、標準化サーベイ実施当初より目標値に対する偏りが90%前後を推移しており、配布する試料、配送等の諸問題を検討中である。 |
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濃度項目では、HDL、K、CRP、TG、CL、Kの項目が偏り値の許容範囲からハズレが多い。HDLは、試料の作成と保存の問題がほぼ解決し施設間差も3〜4%程度で推移するようなって来ている。今後の課題として配布試料の確保が大きな課題であろう。TGは、目標値はフリーグルセロールを除去した方法を採用しているが、1割近い施設はフリーグリセロールを測定する方法を採用している。 そのため測定値に差が生じ、偏り値が9割程度を推移している。これは施設の諸事情により測定機器、試薬の変更ができないためである。K、CRPは測定方法、スタンダード等の問題点が上げられると考える。Kは許容範囲を2%としていることで目標値から外れる施設が多い項目であり内部精度管理に十分な注意をお願いしたい。 |
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第1回〜第31回までの酵素項目のCV推移を示す。 第11回配布の試料はクローズサーベイであり、数項目でCVの変動が大きかったがそれ以降のクローズサーベイでは目標値を公開したサーベイとほぼ同等の変動であり各施設の精度管理への取り組みが反映されているものと考える。第28回サーベイに置いては酵素6項目とも変動係数(CV)は4%以下を示し標準化がかなり浸透してきたことを示している。第29回以降のサーベイ試料ではALP、ALTにおいて大きな偏差を示す施設が見られたため試料、測定方法両面から検討中である。 |
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濃度項目で施設間差が大きい項目はTBIL、CRP、HDL等である。HDLは試料作成時の保存の問題があり、測定結果にメーカー間差が生じている。現在試料作成方法を検討中である。TBIL、CRP等については一つにルーチンで使用する標準液の問題、日内精度管理の有り方、検体の取り扱い方等、いくつかの問題点を含んでいると考える。特に正確度を考え日ごろの測定を行って頂きたい。 濃度項目で施設間差が大きい項目はTBIL、CRP、HDL等である。HDLは試料作成時の問題もほぼ解決し施設間差、メーカー間差が小さくなっている。CRPは一つにルーチンで使用する標準液の問題、日内精度管理の有り方、検体の取り扱い方等、いくつかの問題点を含んでいると考える。特に正確度を考え日ごろの測定を行って頂きたい。TBILは施設間差が小さくならない項目の一つであるが、特に注意して頂きたいのはTBIL自体が不安定であるため、配布試料が到着次第直ちに測定してほしいことである。特に−20℃程度の保冷庫で保存すると酵素項目の一部も同様に変化しやすいので注意が必要である。 |
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