最初   前へ   次へ   最後      インデックス  

2000/12より新Lot を作成し値付けを行ったので経緯を示す。

標準化サーベイ試料(プール血清)の作成

プール血清の収集方法
標準化マニュアル Page 32-33

1.正常域血清の収
できるだけ新鮮血清を用い、凍結させた状態で継足しながらプールする。
可能ならば測定終了後1週間以内が望ましい。 (施設の状況に合わせても可)
コレステロール 250mg/dl以上を集める。
異常域プール血清
異常域は、正常域同様に凍結させた状態でプールする
凍結条件は可能であれば‐80℃以下が望ましいが、なければ通常の冷凍庫
(‐20〜‐30℃)で2週間程度保存し、随時所定の送付先に送る。
サーベイ試料の作成は原則として低・中・高の3濃度作成する。調整試料は低濃度域と高濃度域の2種類とし、この2種類を等量混合したものを中濃度試料とする。

異常域血清の収集条件
1.血清を用いる、血漿は混ぜない
2.溶血、乳び検体を除く(高ビリルビン血清は可)
3.異常域血清の収集条件
 1)酵素高値検体
  項目あるいはグループごとに分けて収集する
  AST、ALT用:100単位以上、γ-GTP用:250単位以上、ALP用:500単位以上、CK用:400単位以上

 2)濃度項目
  コレステロール用:250mg/dl以上  (正常域として使用) 

1.正  常  域
コレステロール用プール血清をベースに、グルコースの濃度調整を行う。

2.    
酵素項目高値プール血清をベースに、含窒素成分および電解質成分を添加し、濃
度調整を行う。
 ※添加物
 1)そのまま添加可能なもの
   グルコース、尿素、クレアチニン、塩化ナトリウム
    ソルビン酸カリウム
 2)添加するのに調整が必要なもの
  尿酸・・・1.5%NaOHに尿酸を添加、1.5%尿酸溶液を 作製
  Ca・・・5%HCl液にリン酸2水素カルシウムを添加、
      10%リン酸2水素カルシウム溶液を作製

最初   前へ   次へ   最後      インデックス  


目標値 の設定施設


1.酵素項目

熊本大学医学部附属病院・中央検査部
化血研・臨床検査センター
銀杏学園短期大学

2.濃度項目

熊本大学医学部附属病院・中央検査部
化血研・臨床検査センター



濃度項目の目標値
測定法・・・日常検査法
標準物質(血清)
1) CRM(福祉・医療技術振興会:HECTEF)
  含窒素・グルコース標準血清・・UN, CRE, UA, GLU
  脂質測定用標準血清・・・・・・T-CHO, TG,HDL-C    
  電解質標準血清・・・・・・・・・・Na, K,Cl, Ca, Fe
2) CRM以外
  管理血清スイトロールU・・・・TP (NIST-SRM927b)
  血漿蛋白国際標準品(CRM470)・・・・ALB、CRP
  管理血清ネスコールA ・・・・・・・・・・・T-BIL


標準化の校正(正確さの評価)
標準化マニュアル Page 14-20

1.標準液を用いて確認
  ・正確さの伝達のある試薬メーカー指定の標準液で確認。
  ・酵素項目も指定の検量用酵素標準液を使用。
  ・マルチコントロールの値は使用しない。

2.標準化サーベイで確認する方法
  ・毎回のサーベイで実測値と目標値のバイアスを計算しておく。
   ( バイアスは許容誤差内であることを確認する。 )
  ・数回のバイアスの平均を自施設の係数として測定値を補正する。

3.検量用試料の条件
  ・表示値の決め方が明確で標準化された方法で値付けされていること。
  ・目的物質が系時的変化を示さず、また有効期限が明記されているもの。
  ・検量用試料と患者血清の反応性の一致が確認されていること

Lot−2プール血清の安定性(酵素項目)を、2000/12〜2002/03の16ヶ月間確認した。
各項目とも13ヶ月間の安定性を確認した。

最初   前へ   次へ   最後      インデックス  

スライド 3