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標準化の経緯
LD 日本臨床化学会の勧告は、ドイツ及びスカンジナビア臨床化学会の勧告案とは異なり本法は、LP反応である。勧告法の選定理由として
1)測定機器の性能に対する規格がPL反応に比べ緩やかであることから比較的どの施設でも使用が可能。
2)反応の△E/minがより直線的に進行する。
3)PL反応のように内因性ピルビン酸消去のためのプレインキュベーションを必要としない。
4)5分画のアイソザイム分析において電気泳動法での測定系がLP反応である。
L→P反応はLD3に至適であるがLD1,2,4,5等に対しても最大活性の95%以上測定が可能である。

Dは補酵素の共役下に以下のようにピルビン酸と乳酸の相互転換を触媒する

臨床化学 Vol19 No2 1990


ALP ALPは人工基質を使用する酵素であるが基質については4−nitrophenylphosphateを使用する点で各国の勧告案とも一致している。ALPの各アイソザイムは緩衝液の種類によって活性値が大幅に変動するため、試薬濃度やpHなどの条件において、すべてのアイソザイムに対しての至適条件は得られていない。
日本臨床化学会の勧告法は、GSCCやIFCCの方法にも小腸由来のアイソザイムの反応性が悪いなどの問題点が感じられ、各アイソザイムがなるべく均等に測定されることを主眼に置き2−ethylaminoethanolを緩衝液とした
各アイソザイムの反応性は、肝ALPは約100%、骨ALPは約90%、胎盤ALPは約89%、小腸ALPは約99%の活性が得られる濃度条件となっている。

臨床化学 Vol19 No2 1990



標準化のための測定体系を下記に示す。標準化マニュアル Page3を参照ください。

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